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「状況わからんけど、困ってるん?」
たまたまそこに居合わせた女は、逃げずにまだそこにいる。
……血が出すぎて頭が動かない。
座り込んでいた足が見えたのか、青紫色に腫れ上がった足を見て「やば」そうポツリと女は呟いた。
バタバタと足音が近づいてくる
はぁ
携帯どこにやったんだろう。
せめて連絡さえできれば、なんとかなったかもしれないが、今回は諦めるか?
追いつかれる。
相手何人いたかな…
こんなボロボロで勝てるかな
拳に力を入れる。
誰か分からないが、この女も巻き込まれたらどうなるか分からない…
守ってやる気力もない
でも
逃してやらないとな
すると、くるくる回る視界で女が動いた
「誰か知らんけど、あんたほんまに、貸し1つやで」
は?
くるくる回る視界がその瞬間に晴れた
俺と同じ色の髪をしたその女は、少し呆れたように笑い俺に近づく。
「黙っときや」
聞きなれない関西弁を話すその女は、俺の前に膝をついて、俺の頭を覆い尽くすように、ふわりと抱きしめた
な…何してんだ?
あいつらが来る
でも体は動かなかった
「状況わからんけど、困ってるん?」
たまたまそこに居合わせた女は、逃げずにまだそこにいる。
……血が出すぎて頭が動かない。
座り込んでいた足が見えたのか、青紫色に腫れ上がった足を見て「やば」そうポツリと女は呟いた。
バタバタと足音が近づいてくる
はぁ
携帯どこにやったんだろう。
せめて連絡さえできれば、なんとかなったかもしれないが、今回は諦めるか?
追いつかれる。
相手何人いたかな…
こんなボロボロで勝てるかな
拳に力を入れる。
誰か分からないが、この女も巻き込まれたらどうなるか分からない…
守ってやる気力もない
でも
逃してやらないとな
すると、くるくる回る視界で女が動いた
「誰か知らんけど、あんたほんまに、貸し1つやで」
は?
くるくる回る視界がその瞬間に晴れた
俺と同じ色の髪をしたその女は、少し呆れたように笑い俺に近づく。
「黙っときや」
聞きなれない関西弁を話すその女は、俺の前に膝をついて、俺の頭を覆い尽くすように、ふわりと抱きしめた
な…何してんだ?
あいつらが来る
でも体は動かなかった



