笑った泉は、昨日から今日までの中で、一番優しく笑っていた
「あいつらが1年で入学するとわかった時去年、俺は2年から3年に上がるのをやめて…
留年って形で2年にとどまった。
今年、あいつらが2年になって俺に追いついたって訳」
「すごい。大事なんやな」
自然とあたしもにっこりと笑っていた。そりゃ昨日は死ぬ物狂いで泉を探すはずやな。
泉も大事にされてるやん。
「杏は学校どこだ?」
「あーーーんっと……転入届は出したし、授業料も払ってるけど、まだ行ってへんのよね」
そう。もうなんだか必要ない気がして。
こうやって人と話すのは大好きだ。でもまた何か失うのも怖いし、学校の人付き合いってのが苦手
「……たしか、なんて名前やったかな? なんか…えっと…」
ここしか転入できひんかった。
素性の知れへん人を受け入れてくれる学校はほとんどなく、唯一この学校だけ、転入を受け入れてくれた。
理事長に直接直談判したんやけど
えーっと……
「学校の名前は忘れたけど、理事長なら覚えてるで!
蓮太郎って名前やった」



