謎の残る彼女に5人は少しの不安を覚える。
もしかしたら敵対しているチームの手先かもしれない。なんて考えてしまう自分達に嫌気もさす。
烈火の名にかけて中途半端なことはできない。
「とりあえず…朝目覚めて、そして、彼女とはお別れです」
いいですね?と念押し気味に新は泉を見る。
「あぁ」
と普段なら即答するような内容であるが、なかなか首を縦に振らない。
「泉…全く杏ちゃんの素性も分からないし、無闇に近づくのは良くないよ。それに、彼女を巻き込んでしまうかも」
慧はお前なら分かるだろ?とそういう。
わかる。理解できる。
でも何故だがはっきりしないが、このままお別れということに、ひっかかってしまう。
「なぁ泉…せっかくここまで来たんだ。それに今はこんなことに構ってられる程、俺たち暇ではないでしょ?あいつのせいで烈火の弱みを握ったって思う奴等がいたら困るだろ」
そう…だな
わかってる…
女を使って…なんて卑怯なこと俺たちはしないけど、する奴らはいっぱいいる。



