【全巻完結】愛は惜しみなく与う①



「何ボサっとしてんだよ!喜べよ」


朔が1番に声を出す


「杏ちゃん、固まってるよ?」


慧は優しくこちらへおいでと、手を動かす


「杏!!お前んところのケーキだぞ!」


響はマドリカのケーキを両手に持っている


「お腹が空いたんで、はやくこちらへ」


エプロンを着た新が声をかけてくる



そして




「杏の歓迎会だ」




泉はそう言い、こいよ。 と手を差し伸べる



「歓迎会?学園祭の打ち上げじゃなくて?」

「あ?この字が読めねーのかよ!」


汚い字だが、倉庫の奥の壁に『杏の歓迎会だ』と書いてある


アホやろ…
びっくりしたやん

何あたし泣いてんねん…



「アホやなぁ。歓迎の" 歓 "っていう字が、観光の" 観 "って字になっとんで」



目をゴシゴシしてから朔を見て言う

あれはきっと朔の字だから


杏の観迎会


違和感気付きぃや
嬉しくて涙もでたけど、笑いがとまらへんかった




「みんなありがとう」




まさかこんな事してくれるなんて、想像もしてなかった