【全巻完結】愛は惜しみなく与う①

こいつらも連れてきちゃった。
と笑ってみせた。

慧の必殺スマイルも見事に受け流し、女性は言った



「えーっと…薬だけ貰ってええかな」


え?


「なにぃぃぃ?!」と彼女を見てテンパっていた朔が声を上げる。控えめに…


私たちからみても、その朔の姿はおもしろしろかったです。
反射的にツッコんだものの、大声も出せず、なんせゴリラと言ってた女性の姿が、コレだとは…


そんな朔をみて


彼女はクスッと笑いました。


あまりにもその姿が可憐で、私たちは全員黙ってしまう。
本当にこの女性が?
もしかしたら中にゴリラがいるのかもしれません。だって…


儚くて消えてしまいそうな人だったから…



「あーごめん。誰か知らんけど、入る?泉は中におるよ」


笑っていた口元に手を持って行き、どうぞと扉を開けてくれた。

一瞬とても消えてしまいそうに見えたけど、また聞きなれない話し方で、気の強そうな女性に変わった。


あれは何だったんでしょうか。

3人とも、何とも言えない顔をして、とりあえずお邪魔しますと部屋に入った。