杏が足を振り上げる

それを泉がかわす


その動作だけなのに、きらきらと輝く炎が舞うように、2人を包む


少し緊張した顔だった男たちの顔にも笑みが溢れている


5分間


短いようで長い5分間



6人は舞い続けた



ドン!



5分間の終わりを告げる太鼓が鳴り、6人は地面に大の字で倒れる


大の字で倒れながらも、6人は手を繋ぐ




「やっば!死にそう!」

「血吐きそう…」

「死ぬ!やべーー!息できねぇ」

「しんどいよぉ…はぁはぁ」

「こんなハードだと思わなかったんだけど」

「…もう後の競技でたくありませんね」



息が上がる中、6人は手を繋ぎ空を見上げ、話す


ぜぇはぁと息が荒くなるが、全員の顔はとてもスッキリして笑顔だった



「お前考えることバカだな、最高かよ」



その言葉で杏は笑う



「最高やろ?忘れられへん時間にしたかった」



いつもの何倍もの…何百倍もの拍手が鳴る



この日、烈火の名前を刻む


汗を流し笑いあったこの時間は、烈火全員のかけがえのない時間だ



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