「あれ?さっきまでピーピー言うてたのに…」
杏ちゃんは女の子を見てポカンと口を開けていた
…そういうことね
女の子は少しの間を開けた後に、はぁとため息をついて男の腕を、もういいわ!と振り払った
「へ?どういうこと?」
「お前、杏を騙したのか?」
杏ちゃんと女の子の間に泉が入り、とても低い声を出す
「知らないわよ。勝手にのこのこ付いてきて、信じたのがいけないんでしょ」
「え!!この男とあんた知り合いなん?!」
少しずつ状況が飲み込めてきた杏ちゃんは泉の後ろから顔を覗かせる
可哀想に…何に騙されたのか。きっと杏ちゃんは、この女の子のために大人しく捕まってたのに…
「あっちで慧くんが倒れてるって言ったら、バカみたいに信じてついてきたの」
え?俺?
杏ちゃんは、そうそう!と頷く
「慧が倒れてるゆうし、あの子について行ったら…こいつらおって…」
床で伸びきっている男と、女の子の側にいる男2人を見る。
床の男は不憫だな…当分、目を覚まさないと思う



