【全巻完結】愛は惜しみなく与う①




「ちょっとビビらせてって言っただけなの。なのにあいつら…女の子に手を出して…」

……ありえない

保健室の左を指差したから、探しに行く
この子たちは後で詳しく話を聞こう。


手を出したって何さ…
杏ちゃんは…女の子だもんな

いくら強いからって、女の子には変わりないんだ。どうして俺は大丈夫だろうなんて思ってしまっていたんだろうか


最低だ



保健室を出ると空き教室からものすごい音が聞こえる。
何かが割れるような音



「やめて!」



杏ちゃんの声!!!
空き教室のドアを手にかけるが鍵がかかっている



「杏ちゃん!!杏ちゃん!!俺だよ!大丈夫?」


ビクともしないドア。
ガラスもないから割ることもできない



「慧!?ちょ、きたらあかん」


え?ダメなの?
そんな事はどうでもいい。どうにか此処を開けなければ

スピーカーにしていて、状況を聞いてくれていた泉と朔が空き教室に来てくれた


「ここに居る!!」


「ドケ」


隣の部屋から椅子を持ってきて泉が鍵を壊す

よし…


「杏ちゃん!!」