【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


杏ちゃんの携帯にかけてみるが、繋がらない


体育館へ向かおうと思ったら女の子の悲鳴が聞こえた

……保健室の方か?

保健室の窓から中を覗こうとしたら、悲鳴をあげたであろう女の子が目の前に


「何があった?」


「あ、あの…女の子が男の人に無理矢理連れていかれて…」


震えながら女の子は保健室の中を指差す


「金髪の女の子見なかった?」


俺の問いに涙目で頷く女の子

…杏ちゃんか


無理矢理連れていかれたって、やばいじゃん
女の子を放っておくのは申し訳ないが、探さなきゃ

窓から保健室に入ると、そこには違う女の子が2人いた

その子たちも何か怯えているような…


「ねぇ、杏ちゃんはどこ?みなかった?」


泉と電話を繋いでおこう。スピーカーにして通話をつなぐ


「あたし達…そこまでするつもり無かったのに」


口を手で覆い、震える女の子
そこまでするつもりって、何だよ


「おい、いいからどこ行ったか教えろ」


杏ちゃんに何かあったらタダでは済まさない。ちょっと流石の俺も女の子相手でも怒っちゃうよ