【全巻完結】愛は惜しみなく与う①



「どうしたん?嫌いなもん入ってた?」

俺の様子がおかしいかったのか、杏ちゃんが心配そうに隣に来る。
あたし寝起きで分量間違えた?そう言って


考え込んでしまってた


「んーん?ごめんね。久しぶりに走ったから疲れたのかな?」

「そんなんじゃ喧嘩できひんやろ!何?なんかあった?」


……優しいんだね

でも俺が杏ちゃんに、悲しい顔してる時に、そう聞いても…何でかは答えてはくれないよね


「おい、慧?拓也を探してきてほしい」


さすが泉。ごめんね気を遣わせて
泉には何でもお見通し。俺のおかしな様子に気づいて助け舟をだしてくれた。


少しみんなから離れる



きゃー!!!



フェンスで仕切られているが、少しグラウンドから離れると女の子たちの姿が見える


何が好きでこんなところ来てるんだか…


「けーーーいーーーくーーーーーん」


ははは

俺らは善人では無い

良いことをしている人でも無いし、アイドルでもない


どうしてこんなに、きゃーきゃー言われるのか


この中から俺を見つけ出してくれる子なんて居ないのに