【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


「ねぇ、声は可愛かったし、絶対可愛い女の子だよ」

「泉を担いで歩くオンナだぞ!絶対ゴリラだし、可愛くもねぇ!もはやオカマだ!絶対!」


慧と朔が言い争う中、もう一度801の部屋番号を押してみる。


さっきよりも長い沈黙

あれ?居留守されてます?


「おめぇが下手(したて)に出るから、調子に乗ったんだろ!どけ!もっかい俺が話す」


鼻息を荒くして朔がまた801を押す

このまま応答ない気がしますね…
何か別の手段を考えてたとき、またコールが止まった

そしてここぞとばかりに朔は怒鳴りつける


それに対して冷静な言葉が返ってきた



" あのーー威圧せんといてほしいねんけど "



……ごもっともです。
なんともため息混じりでそう言うインターホン越しの女は、朔の怒鳴り声にも怯まない。

少しうずうずしていた慧は、カメラに近づき話す

しっかり名乗ってから泉が居ることを再確認。


すると、驚くことを言った。





" 解熱剤買ってきてくれへん? "