【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


「てゆうか…高級マンションか?!」


朔は上を見上げて言う。
たしかに…なんとも厳重そうなマンションだ。


「さっきから人が通らないか見てるけど、全然誰も通らないし、中もオートロックになってる」


今日は日曜日。管理人もおらず、シーンとしたマンションは少し不気味でした。

部屋番号を打つ機械をみると…


「血が付いてますね」

0.1.8に血がついている。
マンションの見取り図をみて、108か801に絞れましたが…

どちらでしょう

悩んでいると、どけ!と朔に押しやられる


「俺の勘だ!801だぁぁ!!」


朔の指は8 0 1を押した。
プルルルルというコールが響く

…居ないのか?

長いコールで諦めようとしたその時、プツとコールが切れる。



「もしもーーーし!居るのはわかってんだよ!さっさとここ開けやがれ」


ちょ、違う家ならどうするんですか!

慧もおい!と小さな声で起こるが、応答はない。応答ボタンではなく、コールが切れた音だったのか?


一度引いて108もコールしようとしたが、朔は引かなかった。