【全巻完結】愛は惜しみなく与う①

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楼帝とやらの溜まり場に近づく。
タクシーの運転手さんは、これ以上は行けませんと言ったから、手前で降りる


「バイク持ってきてれば楽だったのにね」

「ほんまやな!不良がタクシー移動って笑えるな」


あたし結構タクシー多かったけど。


楼帝の溜まり場は、港の近くの、いかにも!!!!って感じの倉庫だった

なんか危ない密輸とかしてそうな場所やな


「杏ちゃんこっち!泉も新も電話繋がらないし、用心してね」


始まってるかもしれない。と
慧の後をついて走る

喧嘩が始まってるにしては静かな気もするけど…


ここだ!と慧は倉庫の戸を開けた


その目の前にある光景が広がっていた




「あ、もう始まっちゃった?」




あたしの声がボワーンと倉庫に響く
目の前には烈火がズラリと並び、その奥で楼帝だろうな?威圧感を出しながら烈火のみんなを見ているところだった


「慧?それに杏!?」


そんな緊張感をよそに、朔は大きな声を出してこちらへ来た


「おい、慧大丈夫だったか?」

「ん、なんとかね」

「てめーはなんで居るんだよ!」

「途中で慧に会ったし、一緒に来た!」

「連絡の一本くらい入れろよ」

「何ゆうてんの!みんなに連絡もしたで」