【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


「なぁなぁ泉大丈夫かな?」

「響も知ってるでしょ?泉は誰よりも強いですよ。それに運もいい。大丈夫です」


だよな。早く探そう響が街に走り出した時
朔は不吉なことを言った。


「案外ピンチなんじゃねーの?」

「朔?どうした?」

「これ見ろよ」


朔が指差すのは地面…
いや…


「これ、血??」


まだ新しいその血は、泉の鞄が落ちていた場所のすぐそばにあった。


なんだか嫌な予感がしますね。


急ごう。2人ずつ別れて探す。


「人目につかないところと言えば?商店街の大通りから少し外れた、裏路地ですかね」


「あの辺だと、そうなるな。まったく!あいつ何やってんだか」


悪態を吐く朔だが、少し焦りも感じる。
まぁ…さすがに血を見るとね。ただの喧嘩っぽくもない気がします。

裏路地を全て回ってみたが、それらしい人も見つけれず…
少し遅かったか?


「あーらーた!こっち!ここに血が垂れて、なんな引きずった跡がある」


その跡は、大通りから外れた住宅街へのびているようでした。