【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


「何回もええってゆうてる!しつこいな」


「しつこくて結構。もう、薔薇のメンバーも薄々気づいてる。杏が何をしようとしているか」


「で?それで何?スコーピオンにもあたし達は勝てへんかった。東堂財閥になんて勝てるわけない」


「そうだとしても、杏が犠牲になる事ないって言ってんだよ」


お前バカなのか?そう言いたげな表情にイラっとくる。執事モードに戻れ、はよ


「逆にあたし1人の犠牲でどうにかなるならええやんか!」


「相手の立場になって考えろよ!!」


「……怒鳴らんといてよ」


「……考え直せ。このまま西を出ていいから。お願いだから…杏は杏のままでいてくれよ」


やめてよ。あたしが揺らぐ事言わんといて
ここであたしが逃げたら…
東堂財閥はどうなんの。母上は?きっと一年も経たず崩れてゆく


何千わ何万と言う社員が、組のみんなが…



「あたしには!そんなこと出来ひん。家のことを鈴に任せっきりにしてたんが悪いねん。今からでも遅くないから。一応ここはあたしのホームやねん。志木だって……あたしが守らなあかん社員やねん」