そして志木は目を閉じていった
「……鈴様にそっくりです」
あたしも思う。よう似てるわ。鈴が目の前に居るんやと勘違いしてまうほど、似ている
部屋に…
志木の母親が入ってきた。
あたしを育ててくれた、みのりさんが…
「あ、杏!?あんたなのか?」
「みのりさん、お久しぶりです」
「なんて事を…あんたは…まだ子供なのに」
みのりさんに力一杯抱きしめられた。こうやって、あたしが杏だと…そう分かってくれている人がいるだけで良い
「ごめんな?東堂財閥潰すわけには行かへん。たくさんの人がウチには居るから。あたしはその人達の人生背負ってる」
そう
今ここで、こうすることを辞めたら、東堂財閥は崩れる。一瞬にして。
でもそれは、ここに居る人たち全員を路頭に迷わせてしまうことに繋がる
それだけはしたらあかん
「母上に会いに行きます」
まだこの東堂財閥には、母上が必要や。
志木がこちらですと、案内をする
その顔は奥に怒りを潜めている顔だった



