【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


「俺は頼りないか?」


首を横にブンブンと振る
きっと本気を出してスコーピオンを探せば、たどり着けると思う。

頼れるからこそ危ない


サトルの目にとまる



「新には止められてるけど、スコーピオンの居場所が分かるかもしれない情報源がある」


「ほんま?」


「俺の親父なら…きっと調べたら分かると思う」


泉のお父さん?
みんなから、ご両親の話はほとんど聞いたことがない。新と響の話しか。


泉のお父さんは何者?



「俺は…家が嫌いだ。後2年は帰るつもりはなかった。杏?俺も一緒なんだ」


そういう泉の顔は今にも泣き出しそうで、泉の頭を抱えるようにして抱きしめる

なに?あたしと一緒?





「俺は20歳までが自由だ。それが終われば、烈火をやめて家の仕事を継ぐ」



だから俺も本当は残された期限は2年なんだと



「俺は…諦めてはいない。この2年で、家を継がなくてもいいように、なんとかするつもりだ」


……のわりに、少し諦めた感じがするのは、あたしの気のせいではないはず