【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


廃虚についてまずおかしな事が。

総長はいないし、幹部メンバーもチラホラいない。そして帝王は誰1人いなかった。

これはどう言う事だ?
響からの電話もガサガサという音だけでなにも聞こえない

朔に任せて少しうるさい場所から離れる

新もおかしな空気を感じ取りこちらへ来る。

まぁ朔と慧に、他の奴らもいたら、ここは大丈夫だろうけど…
こっちが囮か?


「泉、ちょっとあそこ!!」


そう新が指を指す。その方を見ると、廃虚の中で1つだけ明かりがついている

何かあるぞ


電気も水も来てないような場所なのに、なんであそこに明かりが?


廃虚の中を歩く。薄暗く足元の悪い場所だが、何か人がいた気配がする
もしかして…

その明かりのついた部屋にたどり着き、その部屋の中をみて心臓が止まりかけた



「なんなんですか、これは」



その薄暗い部屋は、ほんのり明かりをともしていて不気味であったが、さらに不気味さを増す物が



「全部杏じゃねーか」



壁に貼ってある杏の写真を引き剥がす。

そこには何十枚もの杏の写真が、壁一面に貼られていた