【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


「ちょっと、うちのメンバー傷つけないでくださる?」

「いやーね、近頃の女の子は!野蛮ったらありゃしない」

慧と朔が面白がってマダム風に言ってくる。
いや、それはほんまごもっとも。
アキラには大きめの湿布を貼ってあげた。


あたしが呑気にみんなと話してる間、泉と新は真剣な話をしていたことを、あたしは知らない




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「新?どうだ?」

「あれは宣戦布告でしょうかね」

「明らかに、杏を調べていた」

「黒蛇が、ですかね?それとも…」

「「スコーピオン」」

2人の声は重なった


「まだ分かんねぇけど、杏は、何かに大きなことに巻き込まれていると思う」

「ええ。言ったら彼女は暴走しそうなので、言わないでおきましょう」

「あぁ。それで引き続き調べてくれ」

「ええ、わかりました」



廃虚組の中でも、泉と新はおかしな事にいち早く気づく。時間稼ぎのような戦い方に違和感を覚える。
黒蛇の総長も見当たらない。

もしかすると…

そう思った時、響から電話が。