騒ぐ先生を泉と慧が追い出して、ようやく生徒だけの昼休みが始まった。


「杏さん、宜しくおねがいします」


みんなが声をかけてくれる。泉は朔と響を呼びにいくために屋上へ行った。

ところで…


「なんでみんな敬語なん?」


そう。全員が敬語使ってくる。たしかに泉と同い年やけど、みんなには言ってへんで?


「あ、いや、だって泉さんの彼女でしょ?」


え?


「泉さんが守りたい女性って、そういう事ですよね!?!」


目をキラキラさせて尋ねてくるヤンキーくん達

えっと…


「彼女ちゃうで?」


うん、違う。泉はほっとけへんかっただけや。
ええ?とまさか…と呟くヤンキーくん達


「杏ちゃんは、まだ誰のものでもないぞ」


会話を聞いていたのか慧が後ろから飛びついてきた。まだって…


「俺たち全員と一晩…いや、二晩は夜を明かしたけどね」


「誤解招く言い方せんといて!あんたらが駄々こねて勝手に泊まったんやろ?」


少し卑猥に聞こえる慧の発言は訂正しておく