これも戦略のうちや!
と誇らしげにしていた。
バカが増えるぞ、これは…
泉は大きなため息をついて立ち上がり、軽く杏の頭を叩いていた
「負け惜しみか?!」
「うるさい。負けてねぇ」
口を尖らせる泉。こんな泉の姿を烈火のメンバーは見たことあっただろうか
少し顔を赤くして怒る泉を…
きっとみんなが思った。あぁ、この総長の下に居れてよかった、と
いつもはクールで喧嘩はバカ強く、頼り甲斐のある総長。
ただ隙はなく、下の奴らからすると、少し近づきにくかったと思う。憧れではあったが。
幹部メンバーの俺たちは、下の奴らとも遊んだり、喧嘩教えたりしているが、泉は少し遠い存在だと言っていた
それが見てみろよ
あんな、どこにでも居る男の顔をしているんだ
もっと好きになるだろうな、泉を
「……引き分けだ」
この勝負は。そう泉が言い、また倉庫内で大爆笑がおこった。
泉は負けず嫌いだからな。いくら杏相手でも、怪我させないように勝とうとしていたはずだ。



