【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


「…志木って奴は、男か?」

泉がボソッと尋ねる

「うん!せやで?21歳やったかな?」

年上かよ…と呟く泉に、周りはクスクス笑う。
ん?志木の事が気になるん?

いずれ志木には会わせたいけど…志木が嫌がりそうやな



あ、そういえば、シフトも変更せなあかんくなるなぁ。夕方からしか入れへんし

そのことを言うと、泉は一度バイト先に来ると言った。なんで?って思ったけど、あたしを探してる時にバイト先に行って、バタバタしたのを謝りたいんだとさ


あたしも謝っとかな


「ねーねー!杏ちゃん?」

「どないしたん?」


慧は綺麗な顔をぷくーーーと膨らませている

ん?御機嫌斜めか?


「俺もこの家住んでいい?」

「「「「はぁ?」」」」


…あたし以外の4人の声がハモる。仲良しか

家に泊まるかー…

「家は?帰らんでええの?」

「俺、女の子の家を渡り歩いてるの」

……それっぽくて納得してしまった。でも


「その渡り歩く家の候補に、あたしの家入れんといて」