「あーーえっと、もうちょい休んで行く?ってか大きい病院やなくても、診てもらった方がええと思うんやけど」
うん。応急処置しかできてない。さすがに家であるもんでの処置やし、ちゃんとした病院行った方がいい
でも男は、大丈夫だ
それだけ告げた
「……」
「……」
「……」
なんやこの沈黙
えっと?あたしはリビングで頭拭いてる。
で金髪は?
あ、あたしも金髪か
金髪男は何してる?視線感じるのはあたしの自意識か??
めっちゃ見られてる気がする。
「カ、カレー!!!そうや。カレー作るけどあんたも食べる?」
苦し紛れに出た言葉
あたし何言ってんねん
初対面の見知らぬ人やで
それに血だらけやった。なんか危ない人のはずやん
やのに
笑うから
「…食いたい」
そう少し笑うから
だ!か!ら!
あたしは今、ジャガイモの皮を剥いてる。
……え?何カレー振舞ってんの?よくわからん。ただ久しぶりだった。
自分のご飯を食べてくれる人がいることが。
たとえそれが誰であろうと
少し孤独が紛れた
「名前は?」
「あーえっと、杏って言うの。あなたは?」
突然名前を聞かれた。
呼びにくいもんな。あんた!とか言うの
「…泉」
イズミ?綺麗な名前やな。
そのおでこの傷がなけりゃ、顔に似合った名前なのに
泉の額には、大きな白いガーゼが貼ってある。



