【全巻完結】愛は惜しみなく与う①


ようやく杏の手が服から離れる

よし、とりあえず飯…
俺が杏の手と格闘してる間、何かガサガサ言ってるなとは思っていたが…

朔は寝室に弁当を広げてコーラ飲んでいた

おいおい…

人の家だぞ


「お前には20円高かった方の弁当をやるよ」


はぁ
朔がいると緊張感というものがなくなる。
良いのか悪いのか。


「で?なんで寝てる訳?まだ8時過ぎだぞ」

「泣き疲れて?かな」

「げ、泣いたの?意外」


意外なのか?俺は出会った時から、泣きそうな顔してると思ったけど


「何かわかったのか?」

「いいや。なんか後2年で居なくなるって言ってたけど、意味が分からなかった。自分は嘘つきだとも言ってたかな…あとは、アホボケカスって言われた」


あひゃひゃひゃひゃ
朔のうるさい笑い声が響く。笑うなよ


「ほんと、命知らずだな、この女!烈火の総長にそんなこと言う奴いねーよ!ハハハ」


俺も…初めて言われたよ


「で、泉はどうしたいんだ?そばに置いて守りたいか?」


朔は遠回しに聞いたりはしてこない。ストレートすぎる質問だった