「杏の嘘は、誰かのためについてる嘘だろ?」
顔にかかる毛をサラっと退ける。
肩くらいのボブの髪は、シーツに広がる
……かわいい
はぁ…烈火に所属してから約5年。女には触れてはいなかったんだ…
これはただの俺の中のルール
べつに烈火にそんな掟はない
「手を取ってくれるんだよな?本当に」
杏の眠る姿を見て心が癒される。なんでこんな気持ちになるんだろうか
このまま同じ部屋にいては、何かしそうだから部屋をでよう。
コンビニにでもいくか…
あ、一回出たらオートロックで開けれないのか
うーん
朔に持ってきてもらうか。さすがに昼も色々考えて食べれなかったし、夜は…杏の家から帰ったら食べようとしていた。
でも…
さすがに帰れない
杏の手を離し部屋を出ようとしたが、杏は俺の服を掴み直した
置いていかないで
そうまた悲しそうな声で言った
……
ベッドに肘をつき杏の顔を見る
「何を抱えてるんだよ、全く」
起きてる時も、寝てる時みたいに素直ならいいのにな



