「凛、最近変だよね?どうかした?」
彼から声を掛けられる度にあの人の存在がこの胸に大きくなる。
ゆらゆらと揺れてしまう自分の気持ちが恨めしい。
いっそのこと、こんな私のことをいらないと言って捨ててくれたらいいのに。
いっそのこと、こんな私のことをずるいと罵倒して捨ててくれたらいいのに。
それは、許されない…私の罰。
目を細めて笑うとか、案外しっかりしてるとか…沢山知る貴方のこと。
私の前だけで語る将来…純粋なままでいられたらいいけど。
無邪気に差し出された手に、この頃は躊躇うばかりで。
その度に思い知らされる心の奥。
キミが好きだよ。
とても好きだよ。



