何でもできるが故に何も感じなくなってしまう。 そんな現象が、彼女にも起きているのではないだろうか。 警戒し続ける彼女の瞳は、真っ直ぐに俺の目を見ている。 「ついてきて」 俺がそう言うと、より一層警戒心が高まった様子。 俺が大和に拾われる時も、こんな感じだったんだろうな。 「危険なことはさせない。 嫌がることも、強要しない」 あまり得意ではない、目を合わせることを意識的にやる。 俺の中で視線を絡ませることは、相手に弱みを見せることと同意。 普段なら目が合った瞬間にそらしている。