お気に入りの場所についてから少し経って、見慣れない人が俺の向かい側に立ち止まった。 向こうは俺の存在に気づいていないのか、俺に背を向けたまま橋の下を、線路を見て動かなくなった。 だぼだぼな大きいパーカーを着ていて男か女かパッと見わからなかったが、強めの風が吹いたときにフードから髪の毛が見えたから、多分女。 履いているズボンは、相当足が細くないと入らないであろうジーンズ。 何をしているんだろうか。 少し気になったけど、どうせすぐに立ち去ると思い、俺は他の人間観察を再び始めた。