「うん」 駅を降りて美結と並んで歩いていると、的確な指摘をされた。 肯くしかない。 「もう話題になってるもんねー、里宇ちゃん。二年続けて兄弟が主席だ、って」 「それについてはどうでもいい」 あいつの前情報と現実を目の前にして、すぐにつながる人間がどれだけいてくれるか……。 ……あいつが中学に入学したときみたいに、僕が質問攻めにされるんだろうなあ……気が重い。 「想―! あれ、里宇ちゃんはっ?」