「想くん……ありがとう」 「いいえ。俺はなにも」 美結は、自分で自分を立て直したんだ。 まだ折れるわけにはいかないと、決心出来るほどまで。 「じゃあ、俺は帰りますね。明日の朝、また美結を迎えに来ます」 「うん、想くん、ありがとうね……」 おばさんは、鼻をすすりながらそう言ってくれた。 「美結。また明日」 「うん。想、ありがとう」 美結の家の玄関で、そのまま別れようとした。 ――でも。 「美結」 玄関へ向かう美結の腕を捕まえて、その唇にキスをした。