ママの手料理

その後、私達は少し遅めの昼ご飯を食べ、もう1人の家族が家に帰ってくると思われる夜まで各々が思い思いに行動していた。


自宅に立ち入り禁止の為高校の勉強道具を家から持って来れない私は、とりあえず湊さんと一緒にお皿洗いをしていた。


家事担当でもある同い年の笑美さんは、掃除と洗濯をしている為リビングには居ない。


銀河さんは友達だと言っていたパソコンを片手に自室へ戻って行ってしまったし、ナルシストの仁さんはバイトが無いと言って浮かれていた大也さんを半ば引きずりながらお店で売る商品の材料の買い出しに行ってしまった。


琥珀さんは私の事件の捜査の為に仕事に行ってしまって朝まで帰らないそうで、もう1人の私と同い年の航海さんは、テレビを付けたままスマートフォンを弄っている。


今日は平日なのに、ちゃんとした仕事で家を出ているのが琥珀さんだけだなんて何とも非日常だ。


先程の自己紹介で、湊さんと銀河さんと仁さんはお店を経営していて今日は臨時休業にした事は分かったけれど、同い年である航海さんと笑美さんは高校に行かないのだろうか。



「あの、航海…さんと、笑美…さんは、学校に行かなくていいんですか?」


私が、隣で手を泡だらけにしている湊さんに小声で聞くと。