ママの手料理

そこで一旦口を閉じた銀河さんは、パソコンを指さし、


「俺のダチはパソコンだ」


と、言い放った。



その瞬間、静まり返るリビング。


そして、


「あははははははっっ!だ、ダチはっ、パソコンっっっっ!」


「無理無理急なキャラ変止めてもらえる?吐きそうなんだけど今」


「え、………それ、ダチと言うよりも銀河さんの立場上使わないといけないものだと思うんですが」


お腹を押さえて笑い転げる大也さんや、明らかに引いた目で銀河さんを見やる仁さん、冷静に突っ込む航海さんの声でリビングは一気に騒がしくなった。


けれど、湊さんの、


「まだ笑美の自己紹介と紫苑ちゃんの自己紹介終わってないよ」


という声で、彼らの騒がしい声は段々と静かになっていって。



「…わ、私も自己紹介を…?」


また自己紹介を聞ける体制になった皆を見ながら、おどおどした様子で笑美さんが立ち上がった。


「え、っと、……私は、笑美です。歳は15歳なので、きっと同い年なのではないかと思われます…。此処での役割は、下僕……ではなくて、家政婦です。…家事や掃除等は主に私が担当しています、何かありましたら、遠慮なく私を呼んで下さい。……宜しくお願いします」


「緊張し過ぎ」


綺麗に90度に身体を折り曲げてお辞儀をした笑美さんに、湊さんが笑いながら声を掛ける。