それに、昨日。
昨日、私はどうして隠れんぼに参加してしまったのだろうか。
昨日、私はどうしてクローゼットに隠れてしまったのだろうか。
私が鬼になっていれば、あのクローゼットに他の兄弟が隠れていれば、きっと今度こそ私は家族と一緒に死ねた。
独りぼっちにもならなかっただろうし、2回も家族を失うなんて事もなかったし、何よりこんな生き地獄を味わわなくて済んだのに。
(私を引き取る人なんて居ないだろうし、またどうせみらい養護園に行く運命なんだし、私は独りぼっちなんだから、もう私に家族なんて出来ないんだ)
ぐるぐると頭を駆け巡るのはそればかりで。
(……最悪、私も死にたかった)
昨日から何度考えたか、いや、5年前のあの日から何度考えたか分からない。
はあーっ、と大きく溜め息をつくと。
「おら、何しんみりした顔してんだよ帰るぞ」
いつの間にか、目の前から知っている声が聞こえた。
「え?」
顔を上げると、そこには缶コーヒーを片手に冷めた目で私の方を見る琥珀さんの姿。
「……帰るって、何処に」
今までの負の考えから抜け出せていない私が聞くと、
「“ママの手料理”だろうが馬鹿、寝ぼけてんのか」
昨日、私はどうして隠れんぼに参加してしまったのだろうか。
昨日、私はどうしてクローゼットに隠れてしまったのだろうか。
私が鬼になっていれば、あのクローゼットに他の兄弟が隠れていれば、きっと今度こそ私は家族と一緒に死ねた。
独りぼっちにもならなかっただろうし、2回も家族を失うなんて事もなかったし、何よりこんな生き地獄を味わわなくて済んだのに。
(私を引き取る人なんて居ないだろうし、またどうせみらい養護園に行く運命なんだし、私は独りぼっちなんだから、もう私に家族なんて出来ないんだ)
ぐるぐると頭を駆け巡るのはそればかりで。
(……最悪、私も死にたかった)
昨日から何度考えたか、いや、5年前のあの日から何度考えたか分からない。
はあーっ、と大きく溜め息をつくと。
「おら、何しんみりした顔してんだよ帰るぞ」
いつの間にか、目の前から知っている声が聞こえた。
「え?」
顔を上げると、そこには缶コーヒーを片手に冷めた目で私の方を見る琥珀さんの姿。
「……帰るって、何処に」
今までの負の考えから抜け出せていない私が聞くと、
「“ママの手料理”だろうが馬鹿、寝ぼけてんのか」



