ママの手料理

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「「「「「「「「ハッピーメリークリスマス!」」」」」」」」


「皆さん…私の為に、本当にありがとうございました!」



あの後、大也の病室から自分達の病室に戻った私達は、湊さんの提案により1週間遅れのクリスマス祝いをする事になった。


もちろん、大也の居る集中治療室の目の前の部屋で。


「これはね、笑美が汗水流して作ってくれたチョコレートケーキだよ!ほら、皆で食べよう!」


「お前ら、これが何だか分かるか?…そう、チキンだ!病院食とは比べ物にならない美味さだから、お前ら全員俺にひれ伏せ」


笑美さんの持ってきてくれたケーキと、比較的怪我の少ない銀ちゃんが看護師さんの目を盗んで買ってきたチキンに、私達は目を輝かせた。


「ケーキ欲しいです!笑美さんありがとうございます!」


松葉杖をつき、医療従事者の迷惑になるのではないかと思ってしまう程大声で叫ぶ航海の目には、まだサングラス…いや、色覚調整眼鏡は掛けられていない。


なんでも、値段が高過ぎるのと作るのに時間がかかるから到着には1ヶ月近くかかるのだとか。


「俺にチキン寄こせ。仁お前は寄ってくるな、チキンだって言ってんだろうが」


自身にピタリとくっつく仁さんをあからさまに嫌がっている琥珀は、もういつも通りの彼そのものだった。