ママの手料理

「私のせいだ、……」



どうしよう、本当に私のせいだ。


こんな復讐をしなければ、大也もmirageの皆も、伊織もこんな事にならなくて済んだ。


今度こそ、誰になんと言われようと、これは私の責任だ。


(このまま大也が意識が戻らなくて死んじゃったらどうしよう、…!)


今までに感じた事がない程心臓の鼓動が激しくて、冷や汗が出て止まらない。


窓ガラスにへばりついたまま、私がショックで泣き続けていると。



「お前のせいじゃない。…これは、俺のせいだ」


後ろから、湊さんのものよりも悲しく、自分を責めるような声が聞こえた。


涙を拭きながら振り返ると、そこには片目から涙を流した琥珀が立っていた。


初めて会った時からずっと怖くて、目だけで人を殺せそうな勢いがあって、伊織と話していた時なんて天地が崩れそうな程の殺気を放っていた彼は、子犬のように震えていた。


「あの時…、あいつは俺を守る為に…ラムダが俺の感覚のない右腕に注射しそうなのを察知して、それで……。だから、お前は悪くない、悪いのは……」



俺だ。


そう呟くように吐き出した彼の目からは、もう止めどなく涙が溢れていて。


「苦しかっただろうに、……」


隣で彼の悲痛な声を聞いている湊さんが、堪らず上を向いた。