「…はい、着いたよ」
エレベーターを使い、くねくねした廊下を歩いた私達を迎え入れたのは、“ICUー集中治療室ー”と書かれた病室だった。
湊さんが引き戸を引き、私と琥珀はゆっくりと中に入って行った。
(…え、)
正面にまた1つ部屋があるけれど、そのドアの隣はガラス張りなので中の様子を見る事が出来る。
その無機質な白い箱の中にいたのは、
「嘘、大也っ…!」
酸素マスクを付けられ、身体中の色々なところに管を差し込まれた、変わり果てた大也の姿だった。
一目見て彼だと確信したのは、その特徴的な白い髪のおかげ。
「大也は…、あの日、ラムダという幹部から彼岸花の毒を含む液体を注射されたらしいんだ」
ガラス張りの壁に駆け寄り、手を当てて呆然とする私の後ろで湊さんが静かに言葉を紡ぐ。
「緊急手術でその毒は除去出来たんだけどね…。大也が吸収してしまった毒に打ち勝つ抗体を自分の身体で作らないと、意識が戻るのは難しいって、お医者さんが……」
後ろから聞こえるmirageの頼もしいリーダーの声は、震えていた。
頭に包帯を巻いて、伊織に傷つけられた首元にはガーゼが貼られた私よりも痛々しい彼の姿。
「どうして、何でっ……!」
あの日私が意識を失う寸前、大也の様子がおかしくなっていたのは夢でも何でもなかったのだ。
エレベーターを使い、くねくねした廊下を歩いた私達を迎え入れたのは、“ICUー集中治療室ー”と書かれた病室だった。
湊さんが引き戸を引き、私と琥珀はゆっくりと中に入って行った。
(…え、)
正面にまた1つ部屋があるけれど、そのドアの隣はガラス張りなので中の様子を見る事が出来る。
その無機質な白い箱の中にいたのは、
「嘘、大也っ…!」
酸素マスクを付けられ、身体中の色々なところに管を差し込まれた、変わり果てた大也の姿だった。
一目見て彼だと確信したのは、その特徴的な白い髪のおかげ。
「大也は…、あの日、ラムダという幹部から彼岸花の毒を含む液体を注射されたらしいんだ」
ガラス張りの壁に駆け寄り、手を当てて呆然とする私の後ろで湊さんが静かに言葉を紡ぐ。
「緊急手術でその毒は除去出来たんだけどね…。大也が吸収してしまった毒に打ち勝つ抗体を自分の身体で作らないと、意識が戻るのは難しいって、お医者さんが……」
後ろから聞こえるmirageの頼もしいリーダーの声は、震えていた。
頭に包帯を巻いて、伊織に傷つけられた首元にはガーゼが貼られた私よりも痛々しい彼の姿。
「どうして、何でっ……!」
あの日私が意識を失う寸前、大也の様子がおかしくなっていたのは夢でも何でもなかったのだ。



