非常階段にはもちろん暖房なんて設置されていなくて、オフィス内だけれど外に居るのと同じくらい寒さを感じる。
(さっむ…)
冬にしては薄着で汗もかいているからか、鳥肌が立つ。
(ここは3階か…)
3F と書かれたドアの前を勢い良く駆け抜け、俺がまた階段をかけ上がろうとしたその時。
「あ"あ"あ"あ"あ"っ!」
何処からか獣の雄叫びの様な叫び声が聞こえたかと思うと、3F と書かれたドアが勢い良く開き、中から覆面をつけたOASISが襲いかかってきた。
その覆面男の拳が向かう先は俺ではなく、
「航海っ!」
俺は、覆面男の真正面に突っ立っていた航海に向かって叫んだ。
「っ……!?」
完璧に不意打ちを食らった航海は、彼の拳を既のところで受け止めたものの。
その拳は真っ直ぐに航海の眉間に向かっていて、次の瞬間、彼の一部と化していた色覚調節眼鏡が真ん中からポキンと折れた。
(え!?折れた!?)
あんなに弱々しそうな一撃のくせに、まさか航海の眼鏡を壊してしまう程の力を持っていたなんて。
真っ二つに折れたその眼鏡が、音を立てて地面に落下する。
それにより、久しく見ていなかった航海の薄茶色の裸眼が姿を現す。
綺麗な奥二重に包まれたその大きな瞳は、真っ直ぐに目の前の敵を見据えていた。
(さっむ…)
冬にしては薄着で汗もかいているからか、鳥肌が立つ。
(ここは3階か…)
3F と書かれたドアの前を勢い良く駆け抜け、俺がまた階段をかけ上がろうとしたその時。
「あ"あ"あ"あ"あ"っ!」
何処からか獣の雄叫びの様な叫び声が聞こえたかと思うと、3F と書かれたドアが勢い良く開き、中から覆面をつけたOASISが襲いかかってきた。
その覆面男の拳が向かう先は俺ではなく、
「航海っ!」
俺は、覆面男の真正面に突っ立っていた航海に向かって叫んだ。
「っ……!?」
完璧に不意打ちを食らった航海は、彼の拳を既のところで受け止めたものの。
その拳は真っ直ぐに航海の眉間に向かっていて、次の瞬間、彼の一部と化していた色覚調節眼鏡が真ん中からポキンと折れた。
(え!?折れた!?)
あんなに弱々しそうな一撃のくせに、まさか航海の眼鏡を壊してしまう程の力を持っていたなんて。
真っ二つに折れたその眼鏡が、音を立てて地面に落下する。
それにより、久しく見ていなかった航海の薄茶色の裸眼が姿を現す。
綺麗な奥二重に包まれたその大きな瞳は、真っ直ぐに目の前の敵を見据えていた。



