ママの手料理

そして、私はその円形に置かれた机の上でこちらを向いてあぐらをかきながら座っている金髪の髪の男性を発見した。


「“ニュー”、久しぶりじゃーん!最後に会ったのは2年前かー、元気してたぁー?」


その明るい髪を揺らしながら、伊織の事を“ニュー”と呼んだその男性は机から音もなく飛び降り、私の方に駆け寄ってきた。


その独特な言葉遣いに聞き覚えがある気がして、私は眉をひそめた。


「黙れガンマ、そんな事より俺が戻ってくるまでこいつの面倒見てろ」


「知ってるー、会長から直々にお達しがあったもんね!そんな事より、いつからこの僕に上から目線でものを言うようになったのー?止めてくれないかなぁ殺しちゃうよー?」


“ガンマ”と呼ばれたその男性は、にこやかな笑みを絶やさずに伊織だけを見つめて話し続ける。


「このガキを殺し損ねた奴に殺すだなんて言われる筋合いはない」


そこで、ガンマは初めて私の方にギラギラとした視線を落とした。



瞬時にその人から目を逸らしたけれど、びくり、と身体が硬直する。


「あの時のがこの子?まじで隠れんぼ上手すぎじゃなーい?どこにいたのあの時、んー?…ていうかそれより何して遊ぶ?早く犯したいんだけどどうしよっ!」