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「会長っ、mirageです!mirageが現れました!」
OASIS本部、最上階にて。
ノックも忘れて部屋に飛び込んできた、腰まである長髪を束ねた長身の男は、肩で大きく息をしながら深くその頭を垂れた。
「何だって?」
その男の声を聞いて、回転式の椅子に腰掛けていた“会長”は、ゆっくりと男の方へ振り返った。
「1階の受付係2人がやられました!mirageは2階にいる模様です、ですがOASISが応戦していますので、ご心配なさらず…」
「防犯カメラはどうなってる?何故やられる前に気づけなかった?」
言葉に詰まった男を見つめ、会長と呼ばれた男はドスの効いた声を発した。
「答えろ、“ベータ”!」
「はっ、はい!それは、」
しかし、“ベータ”の声はそこで途切れた。
何故なら、最上階にも取り付けられているスピーカーから、
『…あー、あー、…おい聞こえてるかてめぇら』
と、OASISの誰のものでもない、低くてどこか人を小馬鹿にしたような力強い声が流れ込んできたからである。
「誰だ、」
会長が椅子を蹴飛ばして立ち上がり、スピーカーを睨みつけた。
自分が睨まれていないにも関わらず、ベータは額に脂汗を浮かばせながら、ぶるりとその肩を震わせた。
「会長っ、mirageです!mirageが現れました!」
OASIS本部、最上階にて。
ノックも忘れて部屋に飛び込んできた、腰まである長髪を束ねた長身の男は、肩で大きく息をしながら深くその頭を垂れた。
「何だって?」
その男の声を聞いて、回転式の椅子に腰掛けていた“会長”は、ゆっくりと男の方へ振り返った。
「1階の受付係2人がやられました!mirageは2階にいる模様です、ですがOASISが応戦していますので、ご心配なさらず…」
「防犯カメラはどうなってる?何故やられる前に気づけなかった?」
言葉に詰まった男を見つめ、会長と呼ばれた男はドスの効いた声を発した。
「答えろ、“ベータ”!」
「はっ、はい!それは、」
しかし、“ベータ”の声はそこで途切れた。
何故なら、最上階にも取り付けられているスピーカーから、
『…あー、あー、…おい聞こえてるかてめぇら』
と、OASISの誰のものでもない、低くてどこか人を小馬鹿にしたような力強い声が流れ込んできたからである。
「誰だ、」
会長が椅子を蹴飛ばして立ち上がり、スピーカーを睨みつけた。
自分が睨まれていないにも関わらず、ベータは額に脂汗を浮かばせながら、ぶるりとその肩を震わせた。



