ふふ、と笑った湊さんは、


｢とりあえず、伊織と銀河が情報を集められたらまた作戦会議があると思うから、紫苑はゆっくりしてていいよ。暇なら大也とかの所に行ったら？｣


と、私に目配せをしてきた。


｢あ、でも、確か大也は航海の部屋に…｣


私は、朝食の後に2人に


『ごめんね紫苑ちゃん、俺ら2人でやる事があるから、何があっても部屋に入って来ないでね。よろしく！』


と言われてしまったのだ。


思い返してみれば、仁さんはお店が臨時休業になり、手持ち無沙汰になってしまったからと言って琥珀と一緒に警察署に行ってしまったしーもしかしたらリンさんに会うのも目的の1つかもしれないー、伊織はOASISに連絡をすると言って自宅に戻ってしまった。


だから、きっと今暇な人は湊さんと笑美さんを除いていないだろう。


それを彼に伝えると。


｢あらら、そうなのか。…んー、じゃあ何かやりたい事があれば好きにやっていいよ。僕はこの後ちょっとやる事があるから、一緒に居れないけど…｣


と、言われてしまった。


｢分かりました、ありがとうございます｣


ここでやる事をなくした私は、とりあえず自分の部屋に行こうかとリビングのドアを開けた。