そんな彼をじっと見つめた湊さんは、
「じゃ、よろしくね。それが無いと計画が立てられないから」
と、にこりと笑った。
「…あの、湊さん。伊織とOASISは友達とか、そんな感じの関係なんですか?」
朝食後。
臨時休業になった為、ママの手料理もパパの手料理も開いていない。
ソファーに座って早速ハッキングを始めたらしい銀ちゃんを確認し、私は洗い物をしている湊さんに尋ねた。
「ん?…んー、伊織はね、何と言うか…」
出しっ放しだった水を一旦止めた彼は、二の腕で目を掻きながら言葉を続けた。
「伊織は、元々はOASISの一員だったんだ。つまり、mirageの敵だった」
(えっ、!?)
『紫苑ちゃんおいで、今日は誰の話を聞きたい?』
情報屋の異名を持つ彼の、無邪気な声が頭の中をこだまする。
まさか、自分の家族を殺したグループの人がこの家の中にいたなんて。
“元々”という事は私の家族の殺人には関与していないだろうけれど、それでも驚きを隠せない。
「でもね、大丈夫だよ。伊織は自分の意思で2年前くらいにOASISを抜けて、その後に此処に来たから。…でも、伊織が自分の家を持っていて未だにこの家に住み着かないのは、最初は少しだけこの家族に信用されてなかったからなんだ」
「じゃ、よろしくね。それが無いと計画が立てられないから」
と、にこりと笑った。
「…あの、湊さん。伊織とOASISは友達とか、そんな感じの関係なんですか?」
朝食後。
臨時休業になった為、ママの手料理もパパの手料理も開いていない。
ソファーに座って早速ハッキングを始めたらしい銀ちゃんを確認し、私は洗い物をしている湊さんに尋ねた。
「ん?…んー、伊織はね、何と言うか…」
出しっ放しだった水を一旦止めた彼は、二の腕で目を掻きながら言葉を続けた。
「伊織は、元々はOASISの一員だったんだ。つまり、mirageの敵だった」
(えっ、!?)
『紫苑ちゃんおいで、今日は誰の話を聞きたい?』
情報屋の異名を持つ彼の、無邪気な声が頭の中をこだまする。
まさか、自分の家族を殺したグループの人がこの家の中にいたなんて。
“元々”という事は私の家族の殺人には関与していないだろうけれど、それでも驚きを隠せない。
「でもね、大丈夫だよ。伊織は自分の意思で2年前くらいにOASISを抜けて、その後に此処に来たから。…でも、伊織が自分の家を持っていて未だにこの家に住み着かないのは、最初は少しだけこの家族に信用されてなかったからなんだ」



