言葉の最後に大也を指差した湊さんに向かって、
「だってー、琥珀がコーヒー以外を飲んでるの珍しいなって思ってー」
ぷうっと頬を膨らませた彼が、かなりわざとらしく腕を振って駄々をこねる。
その拍子に、彼が手に持っていた琥珀のお茶が波の様に揺れてコップから飛び出しそうになった。
「爽健美茶は舌に合うんだよ、それと危ねぇからさっさと俺のコップから口離せ」
どうやら中身は爽健美茶らしい。
(そんな事どうでもいい…、)
元々のシリアスな話から話題がこじれている様に感じるのは私だけなのだろうか。
「まあ俺は綾鷹派だけどね」
「尚更口離せ、きもいんだよ」
そんな2人のある意味仲睦まじい会話に、
「え、俺おーいお茶派」
唐突に口を挟んできたのは、性格に似合わずずっと静かだった伊織だった。
その瞬間、リビングに反響していた琥珀と大也の大声が一瞬で消えて。
「誰もお前に聞いてねぇよ、いちいち口挟むなムショにぶち込むぞ」
きっかり5秒後、若干驚いた様な表情を浮かべながら椅子にふんぞり返って足を組み直した琥珀が、いつもの毒舌を伊織にぶつけた。
─────────────────…………
「ねえ情報屋さん、折り入って聞きたい事があるんだけど」
夕飯の後。
「だってー、琥珀がコーヒー以外を飲んでるの珍しいなって思ってー」
ぷうっと頬を膨らませた彼が、かなりわざとらしく腕を振って駄々をこねる。
その拍子に、彼が手に持っていた琥珀のお茶が波の様に揺れてコップから飛び出しそうになった。
「爽健美茶は舌に合うんだよ、それと危ねぇからさっさと俺のコップから口離せ」
どうやら中身は爽健美茶らしい。
(そんな事どうでもいい…、)
元々のシリアスな話から話題がこじれている様に感じるのは私だけなのだろうか。
「まあ俺は綾鷹派だけどね」
「尚更口離せ、きもいんだよ」
そんな2人のある意味仲睦まじい会話に、
「え、俺おーいお茶派」
唐突に口を挟んできたのは、性格に似合わずずっと静かだった伊織だった。
その瞬間、リビングに反響していた琥珀と大也の大声が一瞬で消えて。
「誰もお前に聞いてねぇよ、いちいち口挟むなムショにぶち込むぞ」
きっかり5秒後、若干驚いた様な表情を浮かべながら椅子にふんぞり返って足を組み直した琥珀が、いつもの毒舌を伊織にぶつけた。
─────────────────…………
「ねえ情報屋さん、折り入って聞きたい事があるんだけど」
夕飯の後。



