ママの手料理

(警察はまだ犯人を特定してないのに、この人達は犯人を特定してる。だから逮捕出来るって言ってるの?時間やお金を掛けながら、私の為に?)


「俺らはママとパパの手料理を経営してるが、これでも一応怪盗だ。家族であるお前が望めば、荒川次郎やその手下をOASISから“盗む”事も可能だ」


「大丈夫ですよ、僕らは前々…一昨日からOASISにニュースで見た絵画を盗みに入ろうと思っていましたし、ほぼ正当防衛でない限り殺しませんから」


銀ちゃんの説明と航海の補足を聞いた私は、恐る恐る尋ねた。


「…待って。もし、犯人を捕まえるならいつ捕まえるの?」


「今の所、決行日は24日…クリスマスイブを予定してるよ」


(え、急過ぎじゃない!?)


今までずっと静かだった伊織の言葉に、私は耳を疑った。


今日は17日だ。


つまり、決行日まで残り1週間しかないではないか。


「いつから…盗みに入ろうと思ってたの、?」


私の問いに答えたのは、大きく伸びをしていた湊さんだった。


「絵画を盗もうと思ったのはニュースが流れた一昨日、荒川次郎を盗もうと思ったのと紫苑に僕らの正体を言おうと思ったのはもう少し前から」


「そっか、」