ママの手料理

「………残酷な話だよね、優しい人が実は裏で紫苑ちゃんを殺そうとして動いてたグループのトップだったんだから」


そして、ようやく落ち着いたらしい仁さんも、珍しく私への同情の言葉を吐き出した。


あろう事か、キムチ鍋のお肉を美味しそうに食べながら。


(……そんな、おじさんが、犯人だったなんて、……しかも、私に掛けられた保険金のせいで皆居なくなっちゃったなんて、)


琥珀にも銀ちゃんにもこんなに言われたのだから、ここまで来たら夢みたいな現実味のない話でも信じるしかない。


「………っ、でも何で…どうして皆、その事を知ってるの…っ?中森さんも、他の警察官の人も、ニュースでもそんなこと教えてくれなかったのに、!」


涙を拭きながら、私は俯き加減にしゃくりあげながら尋ねた。


警察官でも何でもない、ただの飲食店経営者の湊さんや伊織や仁さん、現役高校生の航海、部屋に閉じこもってばかりの銀ちゃん達が、どうしてそんなに詳しくOASISや犯人の情報を説明出来るのだろう。


もうここまで来たら、何を言われても驚かないだろう。


驚くよりも、ショックや悲しみの方が勝つ。



「…………紫苑ちゃん」


そんな私を見た湊さんは、ふぅっと息を吐いて私の名を呼んだ。