ママの手料理

「…OASISの人数は3000人超えで、その中でも幹部にあたる人は全部で12人いる。……それで、今回の事件は幹部自らが犯行したんだ」


「え、?」


後から聞いた話だけれど、大体の場合は、幹部の人が自分より地位が下の人に指示をして犯行をさせるらしい。


「何でそんなに偉い人が?」


私にかかっているという保険金の為とはいえ、わざわざ幹部の人自ら犯行に及ぶなんて。


「知らない。でも谷川家の時は、OASISのボスが手下に命令してやらせた……んだよね?銀河」


伊織がテンポ良く話を進め、途中でふっと我に返った様な顔で銀ちゃんに同意を求めた。


「ああそうだ、良く知ってんじゃねぇか。…火事のあの日、OASISのボス……荒川次郎の指示で下の奴らが動いたらしい」


伊織に向かって表情を変えずに軽く頷いた後、彼はふっと目線を下げた。



(荒川、……あの時の、おじさん?)


荒川次郎と言えば、あの火事の日に私が崩れ落ちる家を見ない様にと目を覆ってくれたあの人ではないか。


いつも私達家族の事を気にかけてくれて、何かと仲良くしてくれた。


それなのに、


(おじさんが、OASIS…家族を殺した犯人の中の、ボス……?)


「荒川次郎って、あの時の………?隣の家の、優しい、」