そして、オーバーリアクションの大也さんと静かに正論を言う銀河さんに向かって苦笑いを浮かべながら私達2人もテーブルに着き、何処からともなく現れた笑美さんからオムライスを受け取ると。



｢…もう大丈夫なのか？｣


大也さんを睨んでいた銀河さんに尋ねられた。


彼の漆黒の黒髪は朝風呂に入ったのか何故か濡れていて、カールしている髪の間から見えるその目は、強い光を放っていた。


彼から溢れ出る何と表せば良いか分からない独特のオーラを感じながらも、私は、


｢はい、もう全然大丈夫です。ありがとうございます｣


と、返答した。


｢…なら良かった｣


目の前に座る銀河さんは、まるで観察するかの様に私をじっと見ながらその言葉を吐き出して。


もしかしたら、私の言葉が嘘ではないかを私の行動から確認していたのかもしれない。


｢……溜め込むなよ。此処にはそういう奴が山程居るから安心しろ｣


どちらにせよ、その航海と同じ内容の言葉に驚いた私は、オムライスを食べようと口を開けた姿勢のまま少しだけ固まってしまって。


｢そういうのね、皆ウェルカムだから！もうガンガン相談来ちゃって！｣


｢お前は能天気過ぎるんだよ、それといい加減その口閉じろ縫い付けるぞ｣


もちろん、ここぞとばかりに口を開いた大也さんは、私と話していた時とは打って変わった目付きと口調の銀河さんに脅されていた。