けれど、特に誰もその言葉について何も言わず、


「サイコパスの言う事なんて誰が信じるもんか!紫苑ちゃん、こいつの部屋で寝れたなんて凄いねー!」


唯一口を開いた大也さんでさえも、私を貶しているのか褒めているのか分からない台詞を笑顔で言うだけだった。


「え…?」


その言葉の真意が読み取れずに、私が立ったまま反応に困っていると。


「こら大也、紫苑ちゃんを勘違いさせる様な事言わないの!」


「そうですよ、何がサイコパスですか埋めますよ」


湊さんが慌てた様にオムライスを口に運ぶ途中の大也さんの手をぺしゃりと叩き、航海はまた物騒な事を口にした。


「…どういう事ですか?」


意味が分からず、私が周りを見ながら尋ねると、


「大丈夫大丈夫、航海の本性なんていつか分かる事だし!」


天然なのか、大也さんはかなりの爆弾発言をリビングに投下し、


「いや本性って何ですか目潰しますよ。というか僕は、紫苑さんが1人が怖くて寝れないと言っていたのでただ話を聞いてあげていただけです」


またもや物騒な事を口にした航海は、ようやく夜中の件の事を少しだけ説明した。


「えー!何何、もしかして紫苑ちゃんって生粋の怖がり!?」


「お前一旦黙って飯食え?」