その間、鳴海先輩からはメールを沢山貰って、その全てに目を通していたら、不思議と苦しい気持ちが解けて行く…。
『遥ちゃん、どうしたの?』
『言いたくないこともあるだろうけど、俺で良かったら、いつでも話聞くから…』
『どんな遥ちゃんでも、俺は遥ちゃんが好きだよ』
鳴海先輩の言葉が胸に温かい雫となって染み込んでくる。
鳴海先輩に与えてもらう感情から、恋をするというのは、相手の全てを奪うことじゃなくて、相手を信じることだと思うようになった。
それを忘れてしまったら、その関係はすぐに終わってしまうんだ………私と淳太のように…。
私はぽろぽろと涙を溢しつつ、深呼吸をした後に鳴海先輩と話すためにスマホをタップした。
2コールですぐに繋がる電話。
耳に流れ込んできた鳴海先輩の声はとても優しくて…また泣いてしまいそうだった。
『もしもし?遥ちゃん?』
「なる、み…せんぱい…」
『うん。どうしたの?そんなに一人で泣いて…』
「私……っ」
『…ん。分かった。今から行くから…待ってて?』
案の定泣くことしか出来ず、言葉が上手く出て来ない私に、苛立つことも呆れることもなく、優しくそう言ってくれる鳴海先輩。
『すぐそっちに行くから…もう一人で泣かないで?』
「…っ」
『…じゃあ、遥ちゃんが心細いなら、このまま通話しながらいよう?』
「は、い…」
今はもう、温かくてこの両手に余るくらいの鳴海先輩の優しさが、とても嬉しくて私は見えていないのに、コクコクと首を小さく縦に振ってそう返事をした。



