叶わない願いなんてない。 悲しさだけで終わる感情も。 熱量だけの自分本位で終わる感情も。 だから、二人はまたこの雫の中に身を踊らせて、様々な言の葉を優しく解き放ち、それぞれの元に還していく。 生きとし生けるもの全ての言の葉が、彼らによって甘く優しく溶けていく。 緩く解けて、柔らかく流れて、心折れそうな頑なな願いを、可能な願いへと変えていく。 その為に彼らは、自分の身をゆらゆらと雫の中に揺らして、今宵も舞い踊り続ける。 人々の笑顔を守る為に…。 fin.