紅姫自身が言った、というのも理由ではあるけど、紅姫が傍にいてくれると嬉しかった。 もう逢えないと思っていた。 自分を頼って来た命。 でも、紅姫は私のところに帰って来てくれた。 ――そう、帰ってきてくれた。 妖異、霊獣の状態の紅姫をこの世に留め置くには、楔(くさび)が必要だ。 私の式、という立場は、それに敵うはず。 「―――」 それまで光の速度でシャッターを切りまくっていた紅緒様が、そっと腕を下げた。 「紅姫を、式にですか」 「はい」 「真紅、それはわたくしの了解がいりますか?」